学校ブログ

校長通信

震災の日 防災とボランティアの日 第98号

2019/01/17

行事

1月17日震災の日の朝です。武道寒稽古3日目、中3でした。剣道の大見先生より「40年以上の寒稽古の歴史の中で1回だけできなかった年がある。それは24年前阪神淡路大震災の日です。」とお話しがありました。

4月は避難経路の確認、1月は震災を学ぶテーマで防災教育を行っています。阪神淡路大震災は生徒たちが生まれる前のことですので、震災の犠牲となった本校生徒の話をしました。行事の関係で訓練は行いませんでしたが、放送講話、黙祷を行いました。
以下、全校生への講話の抜粋です。

今日117日は、24年前平成7年(1995年)の午前5時46分に発生した阪神淡路大震災の日です。6435名の方が亡くなりました。神戸市街地や阪神地区・淡路島に大きな被害がありました。阪急電車が止まってしまい、本校は4日間休校になりました。この地域では、水道やガスが止まりました。本校の校舎はそんなにいたまず、水も出ていたので地域の方に水を配っていました。授業は1月23日から再開できました。

本校39期生の高校1年在籍の女生徒カツウラカナエさんが犠牲になりました。神戸市内から通学していた高入生でした。たまたまご家族からの電話を取ったのが私でショックを受けました。いたたまれず家庭訪問しようとしましたが、神戸までの電車が動いていません。高校1年の担任先生とバイクで、家を探して弔問いたしました。震災は早朝でしたので寝ている時に建物に押しつぶされて亡くなったと聞きました。この震災では、多くの方が圧死による犠牲でした。また、当時私は高3の担任でしたので生徒の大学受験が心配でした。安否のわからない生徒や避難所生活をしている生徒もいました。その生徒を探しにバイクで西宮や芦屋や神戸へ行きました。

そのあと、7年前平成23年(2011年)に東日本大震災が起きました。多くの方が被害を受けました。亡くなった方は津波による溺死でした。2つの震災以外にも、九州、広島岡山、北海道でも地震や水害などの災害が起きています。

阪神淡路大震災は、大きな被害を与え、命や夢を奪い、生活を一変させました。政府や行政の対応の遅れが批判される一方で、学生を中心としたボランティア活動が活発化したので、「日本のボランティア元年」といわれています。この1月17日は「防災とボランティアの日」となっています。校内の避難訓練で安全に避難することも重要です。中学生・高校生の間に過去の災害のことを学び、防災意識、ボランティアへの理解を高めてほしいと思います。みなさんは将来、地域や社会で市民としてまたリーダーとして重要な役割を担う人たちです。是非その自覚を持って下さい。

カナエさんは9ヶ月しかこの学校に通学できませんでした。カナエさんのことをみなさんにお話しし、震災を語り継ぎたいと思います。

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