校長通信
九州で 第62号
2025/11/03
中3研修旅行に引率しました。「生徒が作る研修旅行」は、新コース制・カリキュラムの67期生から始まり5年目となります。生徒たちが企画して日本全国いろいろなところに出かけ学びを深めています。今年は東京、愛知、四国、大分、長崎、南九州の6コースで実施ました。私は大分コースに行きました。5年目で初めての引率となりました。少人数だから良いところもたくさんあり、日頃の学校生活とはまったく違った学びができたのではないでしょうか?成果は生徒たちの感想や事後学習、学校生活でみたいと思います。やり遂げ、自信になった人も多いと感じています。中高一貫校では「中だるみ」という言葉が使われます。この経験も「中励み」の材料にしてほしいと思います。学校では見ることのできない生徒のみなさんの様子を長い時間見ることができ、考えることも多い引率となりました。
新大阪での解散式でのお話し「感謝の気持ち」を補足します。
企画・運営・実施において、たくさんの人にお世話になりました。リーダー、生徒、先生、旅行社の方、添乗された方(ご迷惑もおかけしました)、バスの運転手とガイドさん、ホテルやレストランの方、見学地や体験学習の場所で、みなさんの時間が少しでも、豊かで、快適に、スムーズになるように気を配っていただきました。ありがとうございました。
また、保護者や家族の皆様には、旅行のためにたくさんの費用をつかっていただきました。おじいちゃんからたくさんの小遣いをもらったという生徒もいました。それをどうすればお返しできるか、「お土産でモノで」でなく、「感謝」を意識し、「何が親孝行か」を考え、残りの中学生活,高校生活を充実させましょう。まずは旅行であったことをお話しするのが最初の親孝行です。
旅行での体験を通して私が問い立てした、気になった探究テーマを上げてみました。文献調査はしていませんが,現地で気になった項目を質問し、メモしてみました。
1.「インバウンドと交通事情、事故」レンタカーナンバーが多くてバス運転手さんに尋ねました。レンタカー、外国人の方による事故も多いようです。私も外国で車を運転したことがありますが交通量が違います。保健会社の対応も大変のようです。湯布院では70~80%が外国の方でした。駐車場不足や交通渋滞、ゴミ問題などオーバーツーリズムの課題を実感しました。
2.「別府のマンション事情」これもバス運転手さんに質問しました。別府駅から離れたフェリーターミナルのお近くに住まれているとのことで、別荘、投資目的のマンションが増え、値段が高くなっているとのこと。マンションにも年間使用料を払って共同の温泉浴場があるそうです。個人宅は温泉ではない?昨年高1生と行った白浜もそうでしたが、リワーケーションの人気は空港が近く、温暖で温泉のあるところなのでしょうか?
3.「温泉の利活用 エネルギーと観光」八丁原地熱発電所を見学しいろいろと教えていただきました。再生エネルギーとして再度注目されています。地理の授業でも国立公園法の規制問題を扱います。昔、NZのワイラケイを見に行きました。電力会社によると調査から計画、建設とかなりの時間がかかるようです。地球温暖化に間に合うのか、結局、核を使ったエネルギーに頼ることになるのでしょうか?
温泉熱を使った観光地化。熱帯のワニを飼って見せれば人が集まるとアイディアを出したのは高碕達之助氏(電源開発初代総裁、通商産業大臣、初代経済企画庁長官などを歴任)。雲雀丘に由来のある方でびっくりしました。
4.「温泉の利活用 医療」これは質問法調査できていません。九州大学別府病院や別府リハビリセンター(民間)など温泉療法が進んでいるようです。かなり大規模でした。三朝温泉にも岡山大学の施設があったような?この分野は、日本のレベルはどうなのでしょうか?
「私の問い立て」は次号へ続く
