学校ブログ

校長通信

平和を考える夏 第40号

2025/08/11

学校経営

この時期だけでは良くないですが、8月は平和や祖先について考えます。今年は昭和100年戦後80年の節目として、心を寄せ、手を合わせたいと思います。

8月6日平和記念式典での湯崎英彦広島県知事のスピーチを再度読んでみました。広島県知事として核抑止と核兵器廃絶について、わかりやすく話されたと思いました。是非全文を読んでみてください。

・・・確かに、戦争をできるだけ防ぐために抑止の概念は必要かもしれません。一方で、歴史が証明するように、ペロポネソス戦争以来古代ギリシャの昔から、力の均衡による抑止は繰り返し破られてきました。なぜなら、抑止とは、あくまで頭の中で構成された概念又は心理、つまりフィクションであり、万有引力の法則のような普遍の物理的真理ではないからです。・・・自信過剰な指導者の出現、突出したエゴ、高揚した民衆の圧力。あるいは誤解や錯誤により抑止は破られてきました。・・・
国破れて山河あり。
かつては抑止が破られ国が荒廃しても、再建の礎は残っていました。
国守りて山河なし。
もし核による抑止が、歴史が証明するようにいつか破られて核戦争になれば、人類も地球も再生不能な惨禍に見舞われます。概念としての国家は守るが、国土も国民も復興不能な結末が有りうる安全保障に、どんな意味あるのでしょう。・・・
核兵器廃絶は決して遠くに見上げる北極星ではありません。・・・

とはいうもののスピーチには「自信過剰な指導者の出現、突出したエゴ、高揚した民衆の圧力。あるいは誤解や錯誤により抑止は破られてきました。」とあります。現状、世界が平和に向かっているとも思えず、戦争状態は続いており、近年の自国ファーストは経済や貿易を手段として国際関係を悪化させているようにも想います。これまでの欧米を中心とするグローバルスタンダードを取り入れ、日本は戦後復興し豊かになってきました。深刻化する環境問題などGlobal Issueの解決のためにも新たな思考や秩序にも日本の役割は大きいように感じています。

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