学園ブログ

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学園自然百景

2022年02月04日

5.「窮民夜光之珠」

~雲雀丘学園小学校教諭 天井比呂~

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 雲雀丘幼稚園の先生に、シンボルツリーは何ですかと聞いてみました。
以前は中庭にあったモミだったようですが,枯れてしまったとのことでした。もし、このモミが順調に育ったとしたらきっと大木になって、中庭が暗くなっていたかもしれません。

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では、今は何がシンボルツリーになるのでしょう。幼稚園には、たくさんの種類の植物があります。その中で、幼稚園の門をくぐったところに大きなココスヤシが2本あります。花言葉は、ヤシ科の「勝利」「成功」です。縁起のいい樹木です。南国にある樹木ではありますが、寒さにも枯れずに越冬できるヤシだそうです。実はヤシとは違い小さく赤い甘い香りのある実です。果実は種が大きく食べるところは少ないそうですが、ジュースなどにして利用できるようです。その幹をよくみると、ヤシではない葉が生えています。
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ハゼノキが寄生しているようです。ハゼノキの実から昔は、和蝋燭が作られていました。当時飢饉に苦しむ筑前の農民のために、高橋善臓という人物が【窮民夜光之珠】という本を書き、ハゼの栽培を広めたそうです。これを植えることで苦しい農家にとっては、利益を得るありがたい樹木だったようです。この和洋折衷ともいえる樹木同士が学園に光をもたらし、成功へと導くシンボルとして、育ってくれることを祈ります。
 ただし、ハゼはウルシ科ですから、ウルシほどではないにしてもかぶれることがあるので、気をつけないといけませんね。