学園ブログ

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学園自然百景

2022年03月04日

8.「和洋折衷」

~雲雀丘学園小学校教諭 天井比呂~

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 国道176号沿いの南門を上がると右手に体育館があります。入り口には、南国調の樹木が左右に2本あります。右手にあるのが、第5話で紹介したココスヤシです。左側に立っているのが、フェニックスという同じヤシ科の樹木で、カナリー諸島原産のためカナリーヤシともよばれます。宮崎県の木でもあります。

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その前の坂を上ると右手に50mプールが見えます。目を下すとたくさんの樹木が立っており、その中にヤシ科のワジュロがあります。日本のワジュロは捨てる部分がないというぐらいさまざまなものに利用されます。葉・花果実は高血圧や脳出血の治療薬として、根・皮は、止血薬として、川の繊維は、箒やたわし等に利用されるようです。中国からの外来種ともいわれているものの、九州南部原産とする説明もあります。ココスヤシと同じく寒さに強く東北地方でも栽培されるといいます。

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そのまま上ると、左手にグランドが見え中高校の校舎が正面に見えてきます。左手の築山に見えるのがソテツです。ソテツは、九州南端で自生する日本の固有種です。実などは、有毒ですが、水にさらすなどして、そのでんぷんが食用に利用されていたそうです。ワジュロ・ソテツは、主に和、フェニックス・ココスヤシは洋とすれば、互いにその特徴を生かして学園を盛り立てる樹木として存在しています。園児・児童・生徒のそれぞれの良さを生かしうまく折衷していけるように私たち教員は心掛けなければと感じています。