学園ブログ

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学園自然百景

2022年12月23日

48.「しがこ」

~雲雀丘学園小学校教諭 天井比呂~

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 寒さが厳しくなり、最低気温が零下を示すようになりました。零下を示すようになると、低学年では、自然に氷を作るにはどうすれば良いかという学習が行われます。さまざまな形や材質、大きさの入れ物があちこちに並び始めるのですが、例年2月ごろに行うのが通例となっています。これが、なかなかむずかしい。氷ができるための条件は、気温だけでなく、方角や風の向き、もちろん入れ物や大きさによっても変わってきます。今年は、氷作りは、行われていませんが、昨年に比べ早くに寒波が押し寄せ、ひばりの里の池では、写真のように見事に氷が張りました。

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ひばりの里の中池

ところが、同じ池でも湧き水の池、上池には氷が張っていません。
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湧き水池
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上池

 さまざまな条件が重なり、氷のできるできないが決まるようです。
 ♪ふゆになれば しがこが はって どじょっこだの ふなっこだの てんじょこはったとおもうべな♪
 残念ながら、どじょうやふなはいませんが、以前救出され、中池に戻った生き物たちは、「てんじょこ」が張ったと思っているのかもしれません。
 「しがこ」とは東北弁、特に秋田県の方言のようで、「しが」が「氷」をさすのだそうです。「つらら」という意味もあるようですが、この詩では、平らに張っている様子なので、「氷」を表しているようです。「つらら」は、「たろんぺ」という方言もあるそうです。「こ」は、秋田県の方言の中で、いろんな物に付くようで、人の名前にもつけることがあるそうです。
 この「しがこ」が作る「てんじょこ」は、さまざまな姿を見せてくれます。同じ池にできても日によってその模様が変わり、自然の芸術作品といっても過言ではありません。自然でしかできない作品と言えます。
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作品1
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作品2

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作品3
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作品4

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作品5

 一方、耕された田んぼには、「霜柱」が立っています。
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霜柱が立った田んぼの表面
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霜柱

 ♪はるになれば しがこも とけて どじょっこだの ふなっこだの よるがあけたと
 おもうべな♪
  春になるまでは、冬の芸術鑑賞が続きそうです。