学園ブログ

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学園自然百景

2023年03月03日

56.「家内安全」

~雲雀丘学園小学校教諭 天井比呂~

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 3月に入り、春がそこまでやってきています。移動性高気圧により、晴れや雨・雪など天気が交互に移り変わっていました。最低気温も少しずつ上がってきています。
 先週里池に久しぶりの訪問者が現れました。カルガモです。
 ひばりの里が出来てまもなくから時折やってきます。最近はつがいで訪れることが多いですが、以前は、数羽でやってきていました。
 最近はよくテレビなどで、ひなといっしょに引っ越しをする場面が放送され、人気の的になっています。
 

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 カルガモは、渡りをするマガモと違って一年中見られる留鳥です。ですから、この里にいないときは、近くの山本や中山あたりの池に住んでいるのかもしれません。同僚の先生は、学園近くの川でよく見かけるようです。
 このところ、朝よく飛来してきています。はじめは、上池で泳いでいるのですが、私が、里に入り、近づくと池から上がり、こちらを見ています。その場を去ると再び池に入って行きます。まだ警戒心はあるようです。
 カモは、よく捕まえやすいといいます。一つの原因は、カモ自体の生態にあり、夜にえさを採るために住む場所を離れ、朝には、戻ってくる習性があるからです。朝、待ち構えていれば、確実に捕獲できるからだそうです。そこから、「カモにする」などの言葉が生まれています。もう一つは、特にカルガモは、交配による性格の変化らしいのです。アヒルやマガモなどの家畜と交配することで、本来野生として持つ警戒心が薄れてきているというのです。進化なのかどうなのかはむずかしいところですが、種の保存の面から考えると危惧するところかも知れません。
 カルガモの語源は、いくつかあります。マガモより軽いからという説、飛鳥時代に読まれた和歌から、「軽池」に住み着いていた鴨からきたという説があります。
 カルガモの鳥言葉が「家内安全」調べて見るもその由来は分かりませんでした。カモの引っ越しの様子などからでしょうか。昔のカルガモも仲良く安全な場所へ引っ越しをしていたのかも知れません。卒業・卒園した子どもたちは、新たな新天地へと引っ越しを行うことでしょう。そこが安全な場所であることは、第一であることは間違いないでしょう。