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2012年06月11日

環境大使 黒豆植え付け

6月10日(日)、環境大使と保護者の方、担当教員で丹波篠山へ黒豆の植え付け体験に行ってきました。この黒豆畑作体験では、いつも辻生産組合の青野様に大変お世話になっています。

まず青野さんから黒豆のお話をしていただきました。「丹波篠山黒大豆」のブランドについて、TPP:環太平洋戦略的経済連携協定について、日本の農業がいかに周辺環境に根差してるかなどのお話を聞き、また、ちょうど大使たちが来る前日にイノシシにジャガイモを食べられてしまった様子などを見ながら獣害の話も伺うことができました。特に篠山黒大豆のブランドのお話では、いかに青野さんたち篠山の農家の方々が黒豆に誇りを持ち、大切にされているかが伝わり、その作業の一つを体験させていただくことに身の引き締まる思いでした。また、獣害被害ランキングで兵庫県が5位!ということを伺い、大切に育てた農作物が被害に合うことの大変さを想像しました。いつも体験だけでなく、青野さんには農業に根差した様々なくらしとの関わりを聞かせていただいています。今回も良い学習の機会となりました。

さぁ、いよいよ植え付けの始まりです!昨年は黒豆の苗を植える作業をしましたが、今年は豆を直まきする体験をさせていただくことになっています。まずは植え付けマシーン「ごんべえ」の登場です!この名前、なぜかあらゆる種まきマシーンにはみんなこのネーミングがつかわれているそうです(笑)
早速「ごんべえ」のしくみを教えていただき、引っ張る人とおす人に分かれて豆を植えていきます。残りのメンバーは豆を手植えします。豆を植えるには方向があり、黒豆をよーくみるとへそのような部分があるのですが、これを下にして植え付けをします。1cmくらいのあなを45cm間隔で空けて、ひとつひとつ・・丁寧に植えていきました。
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豆:病気予防薬塗布済み          こちらがごんべえ

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説明を聞く大使達              ごんべえで豆まき開始

植え付けが完了したら、畑全体に手ぐすをひきます。鳥は羽が引っかかりそうなものを怖がる習性があるので、こうすることで、鳥が植え付けた豆を掘って食べてしまうことを防ぐことができるそうです。豆の植え付け後はじゃがいも・たまねぎ・スナップエンドウの収穫体験もさせていただきました。ごろごろでてくるじゃがいもに大歓声でした!
作業に集中したのでおなかもペコペコになりました。昼食休憩をとって、森林浴を楽しみ、作業の再スタートです☆午後からは畑整備のため、畑沿いの下草狩りをしました。この作業は昨年から継続して行っているので、大使経験者たちは手慣れた様子で作業をサクサクとこなすことが出来ました。
下草を刈って、吹き抜ける風を感じ、気持ちのいい一日が終了。
生徒達は大変だった・・でも、達成感は十分!という表情でした。

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下草狩り ひっぱれ~!              山盛り刈りました☆

最後は青野さんの奥様手作りの!おいしいショートケーキをみんなでほおばって、お腹も満たして帰りました。ご参加いただいた保護者の方、いつも温かく大使活動を支援して下さる青野様、ありがとうございました。次回は来週16日です。豆が芽吹いている様子をみることができるでしょう。みんな、自分のまいた豆の畝を覚えて帰りましたが・・どうかな?担当の場所だけジグザグに生えてるなんてことがありませんように・・。

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両手いっぱいの・・・                    収穫したじゃがいも☆

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カエルも片手に☆                     スイカズラが咲いてたよ

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ケーキをいただきました             お疲れ様でした☆

以下、大使たちの感想抜粋です
・村を囲うように電気柵がしてあったが、どんな対策をしてもイノシシや鹿が入り、豆などを食べてしまう動物の力はすごいと思いました。
・青野さんがいろいろして下さったが、自分から手伝いをさせていただくことができなかったので、自分からなんでもやらなければと思った。
・黒豆の種を穴が開いているところに下にして植えるのが難しかった。じゃがいもはたくさんとれた!持てないくらいとれた。木の伐採では先輩が切った木や草を何回も運んで、大変だったけど最後はとてもきれいになった。
・環境大使の仕事は初めてで大変だったけど、これから芽が出て実が出来ることを考えるととても楽しみになって楽しかった。
・黒豆を植える時は土が固まってかけるのがむずかしかったけど、楽しかったし、植えている時も楽しかった。木を切った時、初めは木が横からもモサモサとでていたけど終わったら綺麗になって、がんばってよかったなと思った。じゃがいもはたくさんあって楽しかったです。
・前回より下草が生えていて、じゃがいももたくさんになっていた。
・かなりの重労働だったが綺麗にできて良かった。
・思っていたより楽しかった。特に下草狩りはやりがいがあって面白かった。
・カエルがたくさんいた。下草狩りは大変だったけど切り終わった時達成感があった。
・もう少し丁寧に豆を植えたらよかった。
・農業はやっぱり大変だと思った。黒豆も木の伐採も大変で、今農業をしている人が60代くらいの人なので私も手伝うことがあればしたいと思った。
・言葉遣いと感謝の気持ちを大切にしたいと思った。
・腕が痛いし疲れた。長袖を持っていこうと思った。
・水が冷たかった。予想以上に刈る時に草が多くてびっくりした。手ぐすをはるのが大変だった。
・手際が悪かったので次回はがんばりたい。
・黒豆は去年から何回か参加しているが、それでも疲れた。農家の人はこれをおそらく毎日やっているのたろうから感心する。これからも手伝えることがあるなら手伝いたい。
・環境大使でも先輩になったのだからしっかり行動したい。
・たくさん動いてとても疲れたがやりがいがあった
・環境大使活動は団体の活動なので自分の行動に気を付けたい。
・去年も参加したが、やはり大変だった。いつもはスーパーで買うだけだが、自分でやってみると改めて食べ物を大切にしないといけないと思った。
・草木の整備はこまめにやらないとすごく手間がかかってしまう。でも、作業中に色々な鳥の鳴き声を聞くことが出来て良かった。他の学年の人たちとも交流できていい機会になった。
・青野さんのご協力があってこそできるので、当たり前だが感謝の気持ちを忘れないでいたい。

2012年06月09日

環境大使 環境フォーラムで活動報告   

6月9日(土)に学園講堂にて中学生と保護者を対象に、環境フォーラムが開催されました。
環境フォーラムは、生徒達の環境活動に対する意識付けを行うとともに、環境教育活動についての報告会として、毎年開催されており、今回で5回目を迎えます。

まずは生徒発表です。
中3の代表生徒と環境大使で地球温暖化についての発表があり、続いて中2女子環境大使による寸劇、中2男子環境大使による黒豆畑作報告、代表生徒によるエコ弁当の取り組み報告と続き、最期は生徒会による芝生の取り組みについての報告で第一部は終了しました。

第2部は、講談師神田紫氏による講談「もったいない善兵衛」です。
蝋燭の蝋を「もったいない」ともらって・・蝋燭の使用量を減らしたり、井戸に水を汲みに行く代わりに樽を家の周りにおいたり(今で言う雨水を利用ですね)楽しいお話の中に、たくさんのリサイクルのアイディアが盛り込まれて、充実した時を味わいました。この善兵衛さん、最後は「沈魚落雁 閉月羞花(ちんぎょらくがん へいげつしゅうか)」の娘さんと結婚して幸せになるのですが、「沈魚落雁 閉月羞花」なんて、普段はなかなか触れない言葉ですね。ちなみに「あまりの美しさに、魚は沈み隠れ、雁は列を乱して落ち、月は雲間に隠れてしまい、花も恥らってしぼんでしまう」という意です。美しい言葉ですね。普段触れる機会のない言葉に触れ、講談の決まり仕草や、全員での拍子の取り方なども体験し、「講談」を十分堪能して第2部も終了となりました。

ご高覧いただいたみなさまありがとうございました。
環境大使や代表生徒達は、保護者の方、地域の方、係生徒、先生、等々、支援いただくたくさんの人たちと関わって今日まで準備をしてきました。自らが発表者となることで、学習を深める機会となったことでしょう。
例えば・・中2女子の寸劇は、大使活動を通じて生じた生徒の素朴な「?」についてQ&A方式でしてみよう!と調べ学習をし、その内容をわかりやすく伝えるために寸劇で発表しました。
外来種の定義・・どんなものを外来種っていうの?
外来種の撲滅・・外来種を撲滅することがどう環境にかかわるの?
         ・・実際に外来種撲滅に成功した例はあるの?
きずきの森・・・きずきの森ってどうしてできたの?
       ・・・どうして外来種が生えてきた?
調べるにつれ、たくさんの「?」と「!!」がでてきました。
伝えたいことは山のようにあるのに時間は限られている・・。表現ができなかったり、動けなかったり・・人に伝えることの難しさも感じた一日でした。

今年度は25名の環境大使たちが活動します。きずきの森へは24日に活動に行く予定です。明日は黒豆畑作体験です!天気をいのりつつ・・がんばりましょう!

2012年05月21日

環境大使 金環日食観測会

本日、金環日食観測会が7:00よりありました。
学校で用意した600個のメガネは15日に全て注文済みとなり、観測会にも167名の申込みがあるなど、その関心の高さからも、たくさんの人がこの日を楽しみにしていたことが伺われます。あとは天候を祈るのみ・・学校に到着すると、太陽はその姿をしっかりと見せてくれています!観測会の始まり始まり~。

観測会は、メガネで観測する人、望遠鏡の映像をモニターで見る人、アルミホイルで囲った教室でピンホールで観察する人、三箇所に分かれて行いました。

その中でもここでは、環境大使で進めてきた「教室でピンホール観察」の様子を報告したいと思います。
先月、環境大使の集まりでで下実験を行ったピンホールでの太陽観察・・それを教室全体をつかってやってみよう!というもの。環境大使のみなさんがあらかじめ黒画用紙に書いた絵を窓に貼り付け、教室の窓全体をアルミ箔で覆いました。なかなか大変な作業工程でしたが、東向きの5階の教室、きっと楽しい観測ができることでしょう・・・結果やいかに!

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アルミ箔で覆った教室☆           校庭:望遠鏡映像をモニターへ投影

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校庭:先生方が望遠鏡をセット☆      ぞくぞくと参加者が集まってきました

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貸出用のフイルムを作成しました      教室から覗いている生徒もいます

そもそもピンホールで太陽の観察を・・とはどういうことでしょう。木の葉の間には色々な形の穴が開いています。でも、木漏れ日が全て丸い形に見えるのはなぜだろう?と不思議に思ったことはありませんか?あれは、実は太陽の形が見えているんです。
では、金環日食の時、木漏れ日はどんなふうに写るかというと・・・そう。ご想像の通り輪っかにみえます!部分日食のときもその時の太陽の形が見えますので、三日月型や鎌形など様々な形に変化します。どうですか?想像しただけで楽しそうでしょう。

朝、セットした教室に行くと、設置した絵が綺麗に三日月型になっています。
環境大使以外の生徒の皆さんには、その場で自分の開けた穴を観察してもらおうと、つまようじを用意し、窓に張ったアルミ箔に穴をプチプチとあけてもらうことにしました。
「ほんとに三日月型になった!」「三角にあけたのに太陽の形になった!」「小さい穴にするとピントがあわない~。」など色々な声が聞こえてきて、見ているとハート形・自分の名前・好きな歌手名・復興の願い・・・などなどたくさんのアイディアで壁いっぱいになりました。穴の大きさによって太陽の形が一番きれいに写る位置があるので、スクリーン版を前に動かしたり、後ろにしてみたり、身体を動かしながら金環日食をたっぷり楽しみました。
神秘的なこの天体現象、たくさんの人と同じ時間、同じものを見て、同じように感動したり歓声をあげたりしているなんて、とても素敵ですね。

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210.5.21                アップでみると・・太陽の形になっています☆
  
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鎌形になってきました           針であけた小さな穴も一つ一つ太陽の形です

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どんな形にあけているのかな       ブチブチ☆どこもかしこも穴だらけ^^;
           
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花・・星・・❤型。かわいい女子の工作中  復興と感謝をこめて

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魚の骨(先生作(笑))    ひばり!こちらはテレカの穴くらいの大きさで・・

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日が高くなってきて投射板がとどかない・・と言っていたら、スカートに絵が泳いでいます☆


「がんばろう日本!」とたくさんホールで書いてくれた生徒もいましたが、あたりまえのように学校でみんなと観測会ができることにも感謝の気持ちを持って、またこれからの生活をがんばっていきましょう。
みなさん、朝早くからお疲れ様でした。

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本日の観測会には167名+飛び入りの人で、最終的に200名を超える人が参加してくれました。メガネを持っていない人用に、手作りのフイルムお面の貸出しも行いましたが、「メガネよりもきれいに見えた!」と(笑)好評でした。次は金星の日面通過がありますね。日食メガネはまだ捨てずに持っていて下さいね^^

2012年05月04日

環境大使 トマトに肥料を与えました

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先月末に、希望する皆さんにトマトの苗を差し上げました。皆さん、苗を土に植えましたか?
高校校舎玄関前に植えたトマトに、今日、肥料を与えました。立派なトマトの実ができるよう念じながら、世話をしています。
皆さんも、がんばってくださいね。

2012年04月28日

環境大使 ミーティング

本日4月28日、環境大使のミーティングを行いました。
新入生の大使、今年度から初参加の大使、継続の大使と、平成24年度環境大使が勢ぞろいです。
年間計画、活動内容の説明、来る環境フォーラムの班分け、金環日食の打ち合わせなどを行いました。自己紹介では、栽培に興味を持って・・お友達に誘われて・・黒豆を育てたくて・・・などなどいろいろな動機も聞くことが出来ました。一年間みんなで興味深い活動ができるよう、がんばりましょう。

その後、希望者は残ってピンホールで太陽の様子を観察してました。これが、金環日食では輪っかで見えるはずです。想像するとわくわくしますね。

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井関先生がピンホールの説明中~  スマイルマークを作ってみました   
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木漏れ日のように丸くきれいな形がでています 


今回は普通の(?)太陽ですので、〇が綺麗に出ました。
シュミュレーションで少しうつしてみましたが、木漏れ日のようにきれいにならんでいます。
環境大使のみんなにも黒画用紙を持ち帰ってもらっていますので、想像力豊かな生徒たちがどんなものを考えてくるのか楽しみです。

今日は早速、〇以外のホールでも太陽が投射できるのか試していました。針でつついた穴は〇ですから、当然綺麗に丸い光がみえます。カッターで細く線を付けてみました(長四角ですね)さあ、どうなったかな???ハイ。綺麗に〇になりました^^
ホールの大きさ・形・距離・投影版の位置など色々考えるとおもしろさも広がります。条件によって明暗や投影のぼやけ具合に変化があったり、色々な発見があるかもしれません。日食当日は、教室全体でこれをやってみる!なんて案も飛び出してくるかな?大使達のプレゼンに期待します☆

その後トマトの苗を植えました。
これは家庭でトマトそだてようをキャンペーンとしてサントリーから寄贈されたもので、昨日今日と希望者に配布したものです。なんと!通りかかった中2の生徒がお手伝いしてくれて、あっという間に植え付けが終了しました。
2年生のみなさんありがとうございます。

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50cmあけて植えよう・・          水をたっぷりと・・・

家でも学校でも、美味しいトマトがなれば、また共通の楽しさも味わえますね。
夏が楽しみです。がんばってそだてましょう!

2012年02月25日

家庭でトマトをそだてよう!キャンペーン 参加者募集中☆

家庭でトマトを育ててみませんか?       
普段食べるものを実際に栽培して、収穫してみましょう。育てる苦労、収穫の喜び、食べ物への感謝の気持ち・・などなど色々な発見があることでしょう。
中学生と高1生のみなさんに先日申込用紙を配布しました。
詳細は配布用紙をご覧ください。

希望者には4月以降にトマトの苗を配布します(収穫時期は夏頃です。)ので、申込用紙に必要事項を記入の上、担任の先生へ提出してください。後日、作った感想・意見・学んだ事などをアンケートに記入してもらいますので、観察記録なども合わせてつけて下さいね。

ちょうど、ニュースなどでトマトの健康効用について取り上げられているところですが、自分で育てたトマトなら、尚更元気をもらえそうですよね。うまく育てる事ができるかな?


配布予定の品種は「ルビーノ」か「ピュアスイートミニ」のいずれかとなります。
あま~いピュアスイートミニ、簡単さわやかルビーノ、いずれもサントリーフワラーズの人気品種です。奮って参加してくださいね!

中高生ご家族の皆様、ご助力いただくことも多かろうと思います。こどもたちがチャレンジする試みを見守っていただき、一緒に楽しんでいただけたらと思っております。どうぞご理解ご協力のほどお願いいたします。

2012年02月06日

環境大使 椎茸栽培体験パート2

2月5日(日)、環境大使11名と担当教員とで篠山市の辻生産組合、青野会長の山へ行ってきました。青野様には、前回の黒豆栽培の際にも畑をお借りして本校の教育活動にご助力をいただいています。今回は、椎茸栽培体験の第2弾です。椎茸栽培の行程は、おおまかに原木採集→菌の植え付け→椎茸採集となります。、前回は森に椎茸の原木を探しに入り、のこぎりで切って、菌の植え付けをする準備までの行程を体験しましたが、いよいよ椎茸の菌を原木に植え付けることとなります。

大使たちが集合した場所にはたくさんの栗の木が生えていました。この場所は以前は田んぼでしたが、今は栗の木を植えているそうです。栗の木は水がある場所には育たないため、植え付けの際にはユンボで根を切る作業をするそうです。水のいらない木もあるんだ・・という大使のつぶやきの中、確かに、周りを見ると、水田の真ん中あたりに植えられている栗の木の育ちは良くなく、適所でこれだけの違いがでるのだなと実感しました。栗の木は3年で根が枯れるため、青野さんが力を入れて押すとぐらりとゆれます。「やりたい!」という大使の声に、木を抜く作業も体験させていただきました。
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いっせーのーで!抜けた!       火を熾していただいていました。暖かい^^ 


この栗の木、触ってみると大変固い!!!建材に利用すると120年以上ともいわれる耐久性があると教えていただきました。鉄筋ではその耐久性は50年が限界といいますから、その素材の強固さが伺えます。しかし、今はその建材はあまり使われなくなっているそうです。木材の輸入が解禁になった時期から、大量のラワン材が国内に入ることになったからだそうです。このラワン材は南方で育つため、四季のある日本の木材のように年輪が過密でなく、耐久性がない材木でもあります。しかし、膨らし粉を入れたように、すぐに大きく育つため、安く、大量に納品することが出来ます。結果、日本の材木が売れにくくなり、その値段と折り合うために一石の値段が( 材木の単位:で1石は0.278立方メートル)、の10分の1程度という安さに下がってしまったのだそうです。日本の林業は50~60年(!)もの時間と労力を費やす大変な仕事です。その材木の価値に見合った収入を得ることができなくなり、林業から離れざるを得ない状況が生じてしまったのです。節のない真っ直ぐないい材木を作るためには、枝打ち、下草狩りが必要で、その作業が自然と森林保護にもつながっていました。木の世話をしなくなったことで、森が荒れることになったのです。また、、松は山の7合目より上に生える木なので、風が山の上まで届かなくなると生えにくくなります。このように、輸入木材の流入は、篠山の松茸など、特産品をも希少なものに変えてしまった、というお話でした。最後に、「桃栗3年、柿8年といいます。僕は今年77歳ですが、今柿を植えたら85歳。まだまだ植えていこうと思っているよ」とおっしゃる青野さんのお話に、元気と、若さと、たくさんの笑顔もいただきました。

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    栗の木の下で・・                 下草刈りの様子                

ユーモアも交えながらたくさんのお話をしていただき、大使たちも色々と感じるものがあったことと思います。特にTPPについては、ニュース報道などで身近な話題ではあったものの、それを環境と結びつけて考えることは少なかった大使たちですが、青野さんのお話を聞いて、経済がすなわち環境であるということを、実感として感じたようです。日本の米の関税は?と聞かれて即答できない大使たちに「778%」という青野さんの答え。それがなくなると、半額ほどの安い米が国内に流れ込んでくると言います。林業と同じようなことが今度は田んぼで起こるのでは・・。その利潤と、一方で失うものとの狭間でまた一つ熟考する機会を得たようです。いつも青野さんには、体験に絡めながら様々な深慮のあるお話をいただいています。今回も、実際に木や森、田んぼを感じながら聞いたお話は、大使たちに日本の農業の保全とそれにつながる環境について実感として伝わったことと思います。

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ドリルの使い方を聞いています           このようにして・・・

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椎茸の菌のついたタネを・・            協力して埋め込んでいきます


その後、枝打ちを体験し、道具の安全な使い方などを教えていただいて、いよいよ椎茸の菌付けです。
前回採取した原木に、ドリルでチドリ型に穴をあけ、菌のついた種を埋め込んでトンカチで叩いていきます。重たい原木を支えてまわしながら均等に菌付けをしていきました。できたものは運んで井形に積んでシートをかぶせ、作業は無事終了。垂直にドリルを入れるのが難しく、苦労しましたが、協力して行うことが出来たようです。その後、いつものように森の下草狩りの作業を行い、昼食をとりました。休憩時には青野さんがお芋とあたたかいお茶を用意して下さり、たき火を囲んで焼きたてのアツアツの焼き芋をいただきました。たき火でお芋を焼いたのは初めて!という大使も多く、黄色のきれいなお芋に歓声があがっていました。ごちそうさまでした。
ご助力いただきました青野様、ありがとうございました。

篠山の畑での作業は、今年度はこれで最後になります。次年度環境大使の募集は2下旬に予定しています。興味のある生徒の皆さんは奮って参加してくださいね!

2012年01月23日

環境大使 きずきの森保全活動

1月22日(日)、環境大使16名と担当教員とで恒例のきずきの森保全活動に行ってきました。前日まで雨続きだったため、きずきな会の活動はなく、きずきの森のコミュのみなさんとの協同活動はありませんでしたが、雲雀丘学園環境大使に割り当てていただいている敷地内を整備してきました。
いつものように、外来種の草刈りを主にしてきました。雨上がりの山、さぞ足元がぬかるんで不自由だろうと想像していましたが、雨の恩恵を受けるまで乾燥続きだった山々の植物たちが生き生きと水分を含んで、ちょうど土もやわらかく、手で根から抜く作業もスムーズに行うことができました。麒麟草は簡単に折ったり抜いたりできますが、ハリエンジュのトゲには相変わらず苦労させられました。何度も参加している環境大使達は、皮手袋をはめて慣れた手つきで除去していきます。初心者の大使達も、虫やトゲに悲鳴をあげながら(?)がんばっていました。作業をしながら鳥の声を聞き、虫と戯れ(笑)、冬をこす虫の卵を発見したり、冬いちごを取ったりしながら、体がポカポカと温まるころには作業も終了し、山の景色も整ったように思いました。
本日の作業はこれにて終了。環境大使のみなさん、お疲れ様でした。次回は椎茸栽培体験のパート2です。健康管理をしっかりして、風邪をひかないように★ また、みんなでがんばりましょう!

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準備をして・・               草刈りを開始!
   
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はさみを持って・・             どんどん綺麗になってきた!      

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きれいになりました!          イチゴも発見★  

 
 

2011年12月12日

中1・中2 きずきの森活動

12月10日(土)、「北雲雀丘きずきの森」に、中学1年生・2年生全員が環境授業の一環として行ってきました。
きずきの森では、今まで環境大使が継続的に里山整備活動を行ってきましたが、300名を超える人数が作業に入るのは初めてのことです。いつもお世話になっている「きずきな会」の藤井会長様から、全員に注意事項などをお話いただき、きずきな会の方々に整備活動の説明をしていただきながら、各班に分かれて森に入りました。
中1は除草作業、中2はハリエンジュ(外来種)の水平根の除去作業を行いました。中1はたくさんの草を根から引き抜く作業で、力いっぱい引っ張り、大きな草が抜けた時には歓声が上がっていました。中2は、バールを使っての木の根の除去で、より力のいる作業でしたが、協力してがんばりました。
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中1・中2共に作業をするうちに体も暖まり、この冬一番の寒さの中、根気よく頑張ることができました。各ポイント地点で森の説明を聞き、見渡す景色に冬の山の美しさも感じる一日ともなりました。これだけの大人数がきずきの森に一度に入ることは初めての試みでしたが、子ども達全員が実際に里山整備に参加し、実体験を通じて植物の生態や現状を把握する良い機会になったことと思います。
ご協力いただいたきずきの森の皆様に心よりお礼申し上げます。

2011年11月14日

環境大使 きずきの森保全活動

11月13日(日)、環境大使と担当教員、人と自然の博物館の黒田有寿茂先生とで、きずきの森保全活動に参加してきました。地域コミュニティの方のご協力で行っている、日本古来の里山を守る「きずきの森保全活動」は、6月、9月に続き、今回で3回目になります。
主に外来種(ハリエンジュ)の伐採を続けています。前回・前々回とハリエンジュの生命力の強さとその繁殖力に驚き、失ったものを取り戻すことの大変さを身を持って知った大使たちでしたが、今回、整備個所を訪れると、想像していた様子とは違い、ハリエンジュのうっそうと茂る様子は見られませんでした。下草が見える状態に、その成果を感じましたが、地域の方のお話によると季節が秋に移り、今までの様な刈っても、刈っても蔓延る状態ではないだけとのことでした。それでも、若い新芽の段階でハリエンジュを抜いている作業を春夏と続けていたため、秋になって大きく生育したハリエンジュを伐採しなければならない状況は変わっていると思われるということでした。(思われる・・というのは、ハリエンジュの伐採活動に関してはその方法や、達成の行程などわからないことがまだまだ多く、地域の方も試行錯誤しながらその方法を模索している最中だからです。)今回、人と自然の博物館の黒田有寿茂先生にご参加いただき、ハリエンジュの伐採活動が世界的に行われていることや、その研究もかなり進められているということを教えていただき、興味深くお話をきくことができました。
作業後は地域の方々が用意してくださったおいしいおぜんざいをいただき、秋の山の息吹を十分に吸い込んで帰ってきました。大使たちと秋の山との出会いは素晴らしかったようで、たくさんの秋をみつけ、「まだ帰りたくない!」という声も嬉しく聞きました。
まだまだ活動は続きます!楽しくがんばりましょう★^^

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