学園ブログ

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学園自然百景

2024年02月16日

103.「あすなろ」

~雲雀丘学園小学校教諭 天井比呂~

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 表題は、よく通信などの題名に使われる「あすなろ」です。意味は、ご存じの方も多いとは思います。アスナロというヒノキ科の植物がありますが、ヒノキより少し材質が落ちるため、明日は、ヒノキになろうから、ついた名前といわれます。しかし、材質が劣るわけではなく、別の由来があると言われています。
 檜というととても良い部分と敬遠したくなる部分があります。とても良い部分は檜造りや檜風呂、檜舞台に代表されるように香りと色、耐久性に優れ、高級材質として用いられ古くから植林されています。
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冬焼けしているヒノキ
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植樹して、3年たったヒノキ
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ヒノキの球果

 一方、敬遠される部分は、花粉症のアレルゲンであることです。現在、この花粉で悩まされている方も多いことでしょう。現在、花粉のできない種類もあり、交配などをして増やす計画もあるようですが、育つにもやはり時間がかかるため、しばらくは花粉症の対策を取らざるを得ないようです。
 この花粉は、樹齢で25年ほど経つと多くなるようです。ひばりの里では、この数年、スギ、ヒノキを植樹してきました。花粉症の方からすればなんということをするんだと言われそうですが、15年を目安に伐採し、その材を利用しようという計画があるのです。花粉が増えないうちに利用しようというので、ご容赦いただけたらと思います。
 植樹間もない頃、冬になると茶色になってしまい、枯れてしまったのかと心配しましたが、どうやら若木の頃は冬焼けをするようで、暖かくなるとまたもとに戻るようです。
 アスナロがヒノキになろうとはきっと思っていないかもしれません。
 自分は自分。あすなろうは、未来の自分の目標に向かって進み、理想の自分になろうでありたいです。