学園ブログ

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学園自然百景

2024年02月22日

104.「逆境の中の希望」

~雲雀丘学園小学校教諭 天井比呂~

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 正門の坂を上がって正面の建物が本部の事務局になります。その左手に小学校の校舎があり、その間に金魚のいる池があります。朝、校務の方といっしょに子どもたちが一緒に餌やりをしている姿がよくみられます。その池の左手に背の高いこんもりした写真のような樹木があります。もうすぐ校舎の高さを超す勢いで育っています。ドイツトウヒという名前です。小学校52回生が記念樹として植えたものです。欧州やイギリスでは、モミがないため、クリスマスツリーとして利用されるようです。

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池の横にあるドイツトウヒ
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剥がれやすい樹皮
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記念樹の銘板

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冬芽が、枝先についています。
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冬芽と思われる

 トウヒは漢字で書くと「唐檜」と書き、そこから、中国のヒノキと読み取ることができます。しかし、トウヒは日本原産のものです。また、ヒノキとはついていますが、マツ科の植物です。ヒノキの代用として使われたことから、唐風?の檜と名前がついたようですが、由来ははっきりとはしません。また、そこにドイツという国の名前が入り、欧州原産の唐檜というのですから、またまた混乱しそうな名前です。
 幹はマツ科の特徴である鱗片状になっており、皮がめくれるようについています。
 現在、バラのような形をした冬芽がついています。春になると、雄花や赤い雌花が咲き出し受粉すると、長細い松かさのような実が垂れ下がるようにつきます。
 実はこのブログを書きながら調べていると、この部分を冬芽と記しているものと雄花と記しているものがありました。真偽はこれからの観察で明らかになるとは思います。ただ今回は時期的にいって、冬芽ではないかという私の見解に至りました。
 防雪林などにも使用され暑さにも強いようで、そういう逆境の中でも緑を絶やさないことからこの花言葉がついたのでしょう。マツ科やスギ科などの花言葉にはこのように寒さに耐えることからこのような花言葉をつけるものが多いようです。園児、児童、生徒たちには逆境をプラスに変える力を是非持ってもらいたいものです。