学園ブログ

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世界へはばたく

2019年01月22日

「アカデミックライティング」

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 高校2年生の3学期のEIP(English Interaction & Production)の授業を紹介します。多くの生徒が、英語で学術的文章を書くこと(アカデミック・ライティング)が将来求められます。高校2年生では、その準備のための第一段階として、論理的な文章を書けるようにエッセイ・ライティングの指導を行っています。
 アカデミック・ライティングを行うためには、読者が筆者の論理的な主張を正確に理解して、それを客観的に検証できるよう、分かりやすく誤解されないような文章を書く必要があります。また、個人的な感情や感想ではなく、客観的な評価に耐えうる文章を書かなくてはなりません。そのためには、筆者は一定のルールを知り、それに沿って書かなければなりません。
 これまでのEIPの授業では、生徒たちは話すことを中心に、多くの人の前で議論をしたりプレゼンテーションをしたりすることに挑戦してきました。EIPの時間にこれまで書いてきたものは、プレゼンテーションの原稿など、人前で自分が話すための準備を目的としたものでした。しかし今度は、目の前の聴衆だけではなく、文字を通して、自分の書いた文章を読んでくださる多くの読者と、議論や交流をし、自分の意見を伝えられるようにすることが目的です。
 アカデミック・ライティングの導入段階として指導しているエッセイ・ライティングにおいて、生徒たちは、まず英語のエッセイの特徴を学びます。授業で生徒たちは、段落をどのように構成するかを学び、トピック・センテンスを作って、その主張を裏付けるための理由を考えます。どのような理由を挙げれば自分の意見を伝えられるのか、生徒たちは試行錯誤で取り組み学んでいます。そのために、授業では、書く前のウォーミングアップとして、ペアでその題材について議論します。そして、自分の意見とペアとなった相手の生徒の意見を、クラス全員の前でプレゼンテーションを行って伝えます。そのようにすると、結論は同じであっても、色々な考え方を互いに認識することができます。その後は、指定された語数で、個人でエッセイを書きます。書いた後は、またペアになって互いに読み、感想を互いに言いあったり意見を交換したりします。
 1月下旬には、本校は英語検定試験の準会場となります。高校2年生のうち、英語検定2級をまだ習得していない生徒は、全員検定を受検します。また、準1級、1級を受験する生徒も多くいます。英語検定においては、自分の意見を書く問題が含まれており、生徒たちには、授業においてだけではなく、検定試験においても練習の成果を発揮する場が用意されています。
 このようにして、中学校・高等学校では、日常の会話から学術的な議論までできるよう、また、私的な手紙を書くことから学術的な論文まで書けるよう、指導が行われています。

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(中学校・高等学校教諭 西山 道恵)