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親孝行・やってみなはれ

2022年01月14日

「私の体幹」

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 スポーツの世界では体幹という言葉がよく使われます。
首から上と腕・足を除いた部分のことを体幹といいます。
体幹を鍛えることで感じられる最大のメリットは、筋肉のバランスを整え、カラダ全体の安定性が高まるという部分にあります。たとえば、ランニングフォームの改善やケガの予防、動きをスムーズにさせることで競技パフォーマンスを向上させるほか、筋力の向上によるカラダの引き締め、体力向上などが期待できます。
人生にも、日々の生活の質を高め、心のパフォーマンスを向上させ、物事にポジティブの立ち向かっていける源となる、体幹に相当するものがあると思います。
 私の場合の体幹は部活動指導でした。中学高校生のときに真剣に取り組んだものはありませんでした。大学では自転車でのツーリングに明け暮れてはいましたが、どちらかというと仲間に引っ張られてやっている感が強かったように思います。その頃の私は自己肯定感が低く、何事にも自信なげに取り組み、まわりに合わせて生活していたように記憶しています。
 そのような私が雲雀丘学園に着任してテニスという部活動に出会いました。それも選手としてではなく、顧問(指導者)としてです。当時の雲雀丘学園のテニス部は、部員はたくさんいましたがきちんと指導する人がいなかったのも私にとっては幸運でした。雲雀丘学園の生徒が素直でフレンドリーな気質であったことも私をテニス指導の世界に導いてくれました。私も生徒もテニスに夢中になりました。年齢が若かったこともあり、よい意味で友達のような関係の中、1日中ボールを打っていました。私も生徒も常に笑顔でした。練習の質は別にして練習量が圧倒的に増えたことにより宝塚市内の大会で成果が現れるのはある意味当然だったかもしれません。成果が出ると、私も生徒も心地良い達成感に包まれ更にやる気が湧いてきました。さらに上を目指したいと考えるようになりました。テニス雑誌で練習方法を調べたり、強豪校に練習試合を申込んで指導方法や練習方法をたくさん盗みました。中体連、高体連、テニス協会の役員をすることによって横の繋がりもできました。顧問になった当初は「雲雀丘」を「ヒバリガオカ」と読んでくれない中高生もたくさんいました。「ウンジャクガオカ」と呼ばれたときは笑いました。しかし、今では「ヒバリ」「ヒバリ」とすべての人が呼んでくれます。顧問になって約10年で高校で県ベスト8、2000年には中学で全国大会初出場を決めました。現在、高校では兵庫県の強豪校、中学では全国の常連校となり日々精進している毎日です。
 部活動を通じて数多くのことを学び、努力をすることによって目標を達成し成果をあげる楽しさに気づくことができました。当然、私の自己肯定感は高まり、自分の考えや発言に自信を持てるようにもなりました。
生徒の皆さんにも自分の生活の体幹をみつけて欲しいです。

(中高校教頭 野村 勝)