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親孝行・やってみなはれ

2023年06月30日

娘たちの親孝行

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 私は,中学生のクラブ活動でバスケットボールを始めてから,大学生までプレーに打ち込みました。さほど背が高くないので,身長差のハンディキャップを埋めるためのスピードをつけるトレーニングとして,ひたすら走って練習に励みました。辛かった思い出も多くあります。しかしながら,中学3年の夏,総体の地区大会では,準決勝で敗れ,県大会には届かずに悔し涙を流した経験がありました。
 「お父さん,バスケットクラブに入りたいんだけど,いい?」小学4年生になった長女に尋ねられて,こう返しました。「お父さんが頑張ってきたバスケットボール,途中でしんどいからやめるって言わない約束してくれるか。」と。幼い頃から,何事も長続きしなかった長女に苦言を呈した形になりましたが,返事は「うん,分かった。頑張ってみる。」でした。少し嬉しかったことを覚えています。
 身体能力もさほどではない娘のこと,「時々試合に出してもらえたらいいな。」くらいに軽く考えていたら,チームメートに恵まれて,いきなり,県大会で6年生に混じって途中出場することになり,びっくりするやら,はらはらするやらでギャラリーから眺めていたことを思い出しました。6年生の時は,年3回の県大会にも全て出場し,中学1年生の時には,私が涙をのんだ姫路の会場で行われた県総体に連れて行ってくれました。3年生に混じって出場し,1回戦を突破して喜ばせてくれました。
 親の私と同じスポーツを選んでくれた2人の娘。休みの日の遠征の付き添いなど大変なこともありましたが,よい指導者と仲間に恵まれて,大きなけがもなく,全身全霊を傾けて,高校卒業まで取り組みました。私に無我夢中で頑張った選手時代を思い起こさせる機会をたくさん与えてくれた14年間,娘たちに何度も県大会に連れて行ってくれて,親孝行をしてもらった思い出の一つです。
 
(雲雀丘学園小学校 校長 井口 光児)