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「好奇心を育むために」

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 私が小学生の頃,部屋の本棚には「図鑑」が並んでいました。お気に入りは『自動車・船』。引っ張り出してきては,勉強もそっちのけで飽きずに眺めていました。ページの前半は写真や緻密なイラスト,後半には解説があり,今でも内容を思い出すことができるほどです。…そういえば,図鑑は硬い紙のケースに入っていましたが,私はそれを捨てようとして母に叱られたことがありました。度々見るので,その都度,紙ケースに戻すのが面倒だったからです。今となっては恥ずかしいお話です。
 さて,昨今は出版業界が不振だと聞きます。若者による活字離れ,スマホやタブレット等の普及,新古書店の利用などが原因にあるようですが,そのような中で,幼児・児童向けの図鑑の売り上げは伸びているようです。以前は『動物』『魚』などの種類別の図鑑が主流でしたが,最近は『くらべる図鑑』『さわって学べる算数図鑑』など,企画性が重要であるようです。これらは,新型図鑑と呼ばれています。
 自分が興味ある対象への知識を与えてくれる図鑑は,知的好奇心を大いにくすぐる書籍です。とくに好奇心が旺盛な小学生には,図鑑はいつの時代もベストセラーになるのでしょう。漫画家の手塚治虫氏は,「好奇心というのは道草でもあるわけです。たしかに時間の無駄ですが,必ず自分の糧になる」と言いました。好奇心が自分の趣味になったり,生涯の仕事に結びついたりすることもあります。子どもたちには,好奇心に没頭する時間を大いに持ってほしいものです。そのときに,そばに図鑑があり,開くことができるといいですね。
 ちなみに,最近の図鑑は紙ケースに入っていないようです。
 
(小学校 研究部主任・3年主任 神吉 清視)