学園ブログ

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常務理事便り

2018年09月25日

「災害の年に思う」

~雲雀丘学園常務理事・学園長 岡村美孝~

20170609.jpgようやく心の荷を下ろすことができました。先週9月21日、倉敷市真備町に災害ボランティア活動で行ってきました。災害発生以来早く行きたいと思っていたのですがなかなか叶わず、今になってしまいました。真備町は今年7月の西日本豪雨でも最も大きな被害を受けたところです。

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少し色づき始めた大銀杏
真備町は町の真ん中を流れる小田川の堤防が決壊し多くの家屋が2階まで浸水しました。訪問したお宅も2階の1mくらいまで浸水しました。作業は浸かった壁面・天井・床の、骨組みは残してボード剥がしです。作業中ずっと、被害にあわれたご家族の持って行き場のない無念さを感じました。

今年は近畿地方だけでも台風、地震、暴風雨と各種災害が発生しました。学園では体育大会、定期試験、文化祭、修学旅行といった大きな行事にも影響を受けました。やむなく休校措置を取りご家族の皆様にもご迷惑やご心配をおかけしたと思います。いろいろとご意見やご提案をいただいており今後の改善や取り組みにつなげたいと思っています。

休校の判断が宝塚市や川西市の風水害の警報の発令に依っていますので現況とのずれや、そぐわない場合もあり改善の必要があると思います。警報の発令時刻にすべてゆだねるのかということも検討の必要があると思います。

さて昨今災害に対する安全・安心への関心が高まり早めの対策が叫ばれるようになりました。台風の到来にあってはNHKなども相当早い時刻からの退避を呼び掛けています。またJRや私鉄なども予告運休を実施する鉄道が多くなりました。安全がすべてに優先することに論を待ちませんが、過剰な対応は慎重に考えるべきだと思います。とにかく安全ということで、社会全体が安全ののりしろを多めにとり,つないでいったなら活力のない社会を作るのではないでしょうか。一方で「台風に負けない」心意気も持ち続けたいものです。

さらに安全の確保は自らの責任のもと、自らが判断して行うものです。危険は台風や地震だけではありません。私たちの毎日は危険と隣り合わせで生活しています。自らの安全は自らが守るという気概がまずあって、社会から守られるものです。学園中高等学校の校是に「自律」という言葉がありますがこれも生徒にもしっかり教えていきたいと思います。
(2018.9.24)