学園ブログ

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常務理事便り

2023年07月26日

Vol 21 実家界隈の風景

~雲雀丘学園常務理事 成地 勉~

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 先日、先月に続いて実家に帰省いたしました。両親とも健在ですが、少しずつ具合の悪いところも出てきたので兄弟妹で相談して、代わる代わる頻度を上げて二人の様子を見に帰ることにしました。90歳を超える歳になってきますと、子供が来てくれることが一番の楽しみのようです。耳が遠くなったり、やや認知症傾向が進んだりしていますが、近隣へのドライブを楽しみにしているので、いつも車に乗せて連れ出します。今回は熊野地方にある棚田の名勝地、丸山千枚田に連れていきました。山また山、そしてトンネルをこえたところの谷筋に沿ってその千枚田はあります。近年は過疎化で耕作する農家が少なくなり、棚田保存会がボランティアを募集して、田植えを行い、何とかその姿を守っているのが現実です。ボランティアの力をお借りしているとは言え、段々にきれいに植えられた一面の稲穂は実に心をなごませます。ほんの5、60年前には当たり前の景色だったはずですが、今や貴重で観光客を呼べる特別な景勝地になっているようです。

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 日本の里山の原風景の維持の難しさ、老齢化が進む地方でのコミュニティ活性化の難しさ、過疎化により増え続ける買い物難民、幸せな老後とはなど、過疎化の厳しい現状や日本が抱える様々な課題を目の当たりにする帰省となりました。
 しかし、やはり、棚田は美しかった‼️風が吹くと稲穂の上を渡っていく波のように稲穂が撓みます。まるで風が見えるかのごときでした。こんなに美しい里山の原風景を本校の児童、生徒にも現場で見せてあげたいと強く思いました。降り注ぐ夏の日差し、底の石粒まで見られる透き通った川の流れ、里山にそよぐ風の心地よさなどは残念ながら写真では表現できません。実際にこうした自然や環境を体験すれば、様々なことに思いが巡るのではないか、そんなことを考えた一日でした。とはいうもの、私が撮った写真と下記に丸山千枚田のWEBサイトを載せておきますので興味ある方はご覧になってください。

https://www.maruyamasenmaida.jp/