学園ブログ

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常務理事便り

2021年11月26日

「ビオトープ奨励賞はスタートライン」

~雲雀丘学園常務理事・学園長 岡村美孝~

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全国学校園庭ビオトープコンクール2021で雲雀丘学園小学校がビオトープ奨励賞をいただくことができました。これは園児、児童、生徒、先生方から保護者の皆様、シルバーさんに至るまで全ての方が力を合わせた成果であり、みんなで喜びを分かち合いたいと思います。

受賞理由に「子供たちのために身近に自然を設けてさまざまな教育保育に活かす実践モデルが構築できた」とあります。「里里プロジェクト」は学園の敷地の中に里地里山を作って「情操豊かな子供達を育てよう」というところから始まりました。したがってどこかをモデルにしたとかビオトープとはこうあるべきだという考え方は持っていません。

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ひばりの里の看板                  池を中心に

いくつか「里里プロジェクト」の特長をあげたいと思います。
①荒れていた湿地を開拓するところから始まりました。②全て自力。子供達を先頭に保護者や学園関係者の手弁当で作業は進みました。したがってプロジェクト費用も他校と比較するなら極めて少ない額で運営されています。③雲雀丘の自然で池を中心に周りをなだらかな土手が囲み動植物の多様性や希少性が獲得できています。④園児児童生徒と力量に応じ校種を越えて協力体制がとれています。⑤稲作作りを主要業務に置いていることで勤労、ものづくり、日本の歴史、危機管理まで習得できます。⑥入園時の記念植樹など樹木と子供の共成が図れます。⑦ひばりの里を拠点に学園幼稚園や中山台幼稚園まで活動は拡大しています。⑧天井先生、米本さんという行動的かつ観察眼の鋭い方のレポートが随時発信されます。⑨「ひばりの里の歌」を持っています。

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荒れていた湿地を開拓しました            土手も整備しました。

思いつくままに列挙しましたがまだまだたくさんの優れた点があろうかと思います。
課題はこのプロジェクトの継続・発展です。時間の経過とともに感動や探求心は薄れていく場合が多いのです。人任せにしないこと、一人ひとりが当事者意識で関わっていくことが大切です。受賞はスタートラインです。
「ひばりの里」も学園の今後の取り組みを観察していることを肝に銘じたいと思います。

(2021.11.26)