学園ブログ

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常務理事便り

2025年10月08日

Vol29 収穫

~雲雀丘学園常務理事 成地 勉~

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 本日は待ちに待った収穫の日、「里たんぼ」の稲刈りでした。「里たんぼ」を年間通じて監修頂いている米本さんやY学年主任の指揮のもと、3年生全員が稲刈りに挑戦しました。保護者の方々も10名以上の方がお手伝いに来てくださいました。午前中の4限を使って全員が挑戦し、きれいに刈り取ってくれました。稲刈りを初めて体験する児童がほとんどでしたが、実に楽しそうに取り組んでいました。「ひばりの里」も収穫ができるようになって6年目になります。様々な工夫を行い、年ごとに収量が多くなってきましたが、今年は稲に高温障害が出ているようです。穂は出来ていますが、中身が十分には育っていない個体が多いようにも見えました。来年からは高温に強い品種に変えることも考えねばならないでしょう。とは言え、今年の収穫も昨年を超えていることを期待しています。

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 子どもたちにめったにできない体験をしてもらい、持続可能な社会の実現を目指してもらう体験的施設としてこの「里池、里田んぼ」は出来ました。1年生から4年生までがこの自然の中で学びを進めています。外部からの生物の持ち込みは一切せず(メダカだけは近隣の水系に住むものを入れました)、また、農薬は一切使わず、里山的に稲を中心に育て、周りの枯葉や池の泥を活用することを繰り返してきました。今年はカブトムシの幼虫も見つかるなど、初年度100種であった生物が本年度は200種まで増えています。自然を大切にし、共生すれば、自然の多様性は回復し、より豊かになることが実証的にわかってきました。子どもたちが米作りを通じて自然豊かさを体験的に学ぶこの取り組みは、小学校の独自で卓越した取り組みの一つでもあります。今後のなお一層の深化が楽しみです。