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常務理事便り

2025年08月08日
Vol21 ベトナムからのお客様
~雲雀丘学園常務理事 成地 勉~
昨日、ベトナムからのお客様が本学園にお見えになりました。ベトナムの教育省の方が3名、小学校の先生が3名、その他教育関係者数名、そしてサントリーさんのベトナムの子会社「サントリー ペプシコ ベトナム ビバレッジ」の社員さんが数名、総勢で17名ほどのベトナムの教育関係者の方がお見えになりました。
その目的は、「水育」授業の実際の様子を見学し、母国での「水育」授業に役立てるというものです。


ベトナムは人口約1億人、アセアン諸国の中でも急速に経済発展を遂げている国の一つです。その反面、成長のための弊害も顕在化してきています。その一つが環境問題です。経済の発展とともに環境汚染や資源の枯渇などが課題となっています。そこで環境を守り、「水」資源の保全を目的とする「水育」が注目されています。
「サントリー ペプシコ ベトナム」社はビバレッジの会社ですので、水資源の重要性については日本のサントリー社と同様の意識を持ち、啓蒙活動を展開しています。従って、ベトナムにおいても初等教育向けに日本と同様に「水育」教育をアウトリーチ授業として実施していました。これがベトナム政府、ベトナム教育省の目に留まり、将来の水資源の保持のために、この「水育」を小学校の必須プログラムにすることが決まりました。そこで、上記のような教育関係者が、「水育」の本家本元である日本に来て研修を受け、参考にするということで本学園を訪れてくれました。
ひと通り、本学園の成り立ちや環境教育(水育含む)についてレクチャーを受けていただき、その後、小学校の課外教室TKCに来ている児童約80名を対象に実施した「水育」の授業を見ていただきました。本来は4年生向けの授業ですが、夏休みのため、TKCに来ている約80名(1年生~5年生)の児童を対象にサントリーさんによるモデル授業をしていただきました。子どもたちも質問に対して活発に手を挙げたり、答えたりして盛り上がった授業でした。
幼少期に自然の豊かさを実感し、それを保全する活動の必要性を学び、そうした心を養っていくことは持続可能な社会の実現に向けて極めて重要です。雲雀丘学園では自営の里地里山「ひばりの里」でのたんぼ活動や、「水育」を通じて自然と共存していくことの大切さを学んでいます。ベトナムにも同じような輪が出来つつあることをうれしく思います。