学園ブログ

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常務理事便り

2026年07月23日

Vol17 ワールドカップと剣道

~雲雀丘学園常務理事 成地 勉~

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 1か月余りにわたって世界を熱狂させたサッカーワールドカップは、スペインの優勝で幕を閉じました。スペインの失点は、なんとわずか1。史上最少失点での優勝だったようです。派手さだけでなく、堅実に守り、ここぞという場面で勝ち切る。そんな王者らしい戦いぶりが印象に残りました。本当におめでとうございます。
 日本代表も、本当によく頑張りました。予選を見事に突破し、決勝トーナメントへ。強豪ブラジルにはアディショナルタイムの失点で惜しくも敗れましたが、最後まであきらめずに戦う姿には、胸を打たれた方も多かったのではないでしょうか。

 さて、そのスペイン対アルゼンチンの決勝戦の前日、福岡ではもう一つ、熱い戦いが繰り広げられていました。「国立七大学総合体育大会 剣道競技の部」です。今年は九州大学が主管で、公式化して65回目。剣道は公式化前から対抗戦が始まっており、71回目を数えます。「文武不岐」「文武両道」を大切にする各大学にとって、特別な意味を持つ大会です。現役部員はもちろん、80歳を越えられたOBまでが観客席から声援を送る様子に、この大会がいかに大切にされてきたかを感じました。
 結果は、男子が北海道大学の優勝。三連覇を成し遂げました。そして女子は、母校である大阪大学が21年ぶりの優勝。これは本当にうれしいニュースでした。関係者の皆さんの喜びも、ひとしおだったことと思います。

 サッカーのワールドカップと、学生剣道の伝統ある大会。一見するとまったく違う競技ですが、続けて見ていると、不思議と同じことを考えました。僅差の勝負ほど、最後は「攻める姿勢」が大事なのではないか、ということです。
 サッカーでも剣道でも、力の差がそれほど大きくない時、勝負はどうしても僅差になります。では、その差を分けるものは何なのでしょうか。理由はいろいろありますが、見ていて感じるのは、僅差で敗れる時ほど、どこかで守りに入ってしまっていることが多いということです。サッカーで言えば、日本も、そしてアルゼンチンも、最後は守りを固める方向へ少し傾いていたように見えました。剣道でも同じです。先に1本を取ると、これを守れば勝てる、あるいは引き分けられると思う瞬間があります。しかし、そういう時ほど、虎の子の1本を取り返されたり、逆転されたりするものです。もちろん、守ることは必要です。しかし、守り切ることは本当に難しい。これは、勝負事だけでなく、仕事や学校の運営にも通じることかもしれません。専守防衛だけでは、物事はなかなか前に進みません。攻めながら守り、守りながら攻める。そのバランスが大切なのだと思います。リスクを背負ってでも、前へ出る姿勢を忘れないこと。ワールドカップと七大学戦を見ながら、そんなことを改めて考えた一日でした。